女将の足跡

令和5年度新年研修会を開催いたしました①

令和6年1月25日(木)新井旅館さんにて新年研修会を開催いたしました。

テーマ:発酵料魅了の魅力~静岡県ご当地調味料の活用~
講 師:近藤  ゆりこ 様
参加人数:34名

女性部、静岡県の食をテーマとした活動の一つとして、日本の食文化に欠かせない伝統発酵調味料について知見の深い講師をお招きし、その魅力と活用方法。特に静岡県のご当地調味料の紹介と活用について講演いただきました。コロナ禍経て健康意識が高まり、伝統発酵食品は免疫力を高めるとして今注目されています。


講演でははじめに伝統発酵調味料とは何か、その魅力についてお話しいただきました。
伝統発酵調味料は日本の四季の変化や微生物の力に委ねながら、作り手の五感や経験を活かしつつゆっくりと丁寧に作られており、日本の伝統工芸品と同様の美しさが感じられます。そこでは「麹菌」という微生物も関与し、うま味や甘味が作り出され、味や香りが複雑になり、奥行きのあるある味わいへと導きます。これが日本の伝統発酵調味料の大きな特徴、魅力につながります。

つづいて静岡県内のご当地調味料の紹介と活用についてお話いただきました。

【 醤油 】
(有)栄醤油醸造 掛川市横須賀38

江戸時代、寛政7年創業の醤油醸造元。昔ながらの木桶造りにこだわり、「丸大豆・小麦・塩」の原料を活かした天然醸造による醤油造りを今なお続けられている。
〇栄醤油(濃口醤油)、〇栄甘露醤油(再仕込み醤油)、〇うすくち醤油
全国シェア1%の貴重な再仕込み醤油が静岡県内で醸造されている。その上、
木桶仕込みの醤油は国産全体の1%を切っていると言われており、大変希少な醤油が静岡県内で手に入る。

【 味醂 】
  杉井酒造 藤枝市小石川町4丁目6番4号
創業は天保9(1838)年。純米本みりん「飛鳥山」は静岡県で生産されている唯一の本みりん。大正年間に焼津港周辺の水産練り物の原料としての需要に応えるため製造を始めたのがきっかけ。原料には粳米で造った麹ともち米、それに米から造った本格焼酎を用いられている。
〇純米本みりん「飛鳥山」
調味料としてのみならず、デザート酒としてそのままでも楽しめる。

【 味噌 】
  カネジュウ食品㈱ 焼津市吉永7-1
 はじまりは江戸時代中期。創業以来三百年、頑なに守ってきた伝統の味。京都の白みそと田舎味噌の特徴を合わせもつ(相伴う)ことから「相白(あいじろ)みそ」と呼ばれるようになる。
〇あいじろみそ
東海道丸子宿のとろろ汁や葉生姜のつけ味噌など、静岡の豊富な食材と共に使用されている。

研修会では静岡県ご当地調味料のテイスティングも行いました。

令和5年度新年研修会を開催いたしました②へつづく

2024-03-08 | Posted in 女将の足跡Comments Closed